Street Art News x TWOONE インタビュー
AIKOのインタビュー(参照)に続き、今回も特別企画として、オーストラリアのメルボルン拠点の日本人アーティストHiroyasu Tsuriまたの名をTWOONEのインタビューをお届けします!
ご存じの読者も多いかと思いますが、TWOONEはオーストラリアでソロショーを開催したり、日本、アメリカなどでグループショーに参加したりと世界を舞台に活躍している新進気鋭のアーティストです。
インタビューは、アーティスト活動を始めた切っ掛けやTWOONEの生み出す独特なキャラクターの秘密などたいへん内容の濃いものとなっています!これは見逃せないインタビューだ!!!
StreetArtNews(以下S):
まずは、簡単に自己紹介からお願いします。
TWOONE(以下T):
TWOONE / Hiroyasu Tsuri:1985年、神奈川、横浜生まれ。日本で高校卒業後、渡豪。現在オーストラリアは、メルボルンを拠点に国内外での個展、グループ展、野外活動を行っている。
S: TWOONEというアーティスト名の由来を教えてください。
T: アーティスト名TWOONEは、高校の時に名字であるTSURIをもじりTWORIを描き始めたが、あまり文字の形がしっくり来なかったので最後の2文字RIを取り去りグラフでもよく使われていたし、数字の持つ記号的で、意味をあまり持たないONEを取り付けたのが由来。
S: いつごろからアーティストとして活動を始めたのか教えてください。
また、アーティスト活動をはじめる切っ掛けはなんだったんですか?
T: 幼少の頃からずっと絵を描く事や、がらくたでロボットを創ったりするのが好きだったので、物を創る事は日常的な事でした。中学後半から軽くかじり始めたスケートボードの影響でストリートカルチャーと呼ばれる物全般に興味を持ち始める。渡豪してから良く外に出て描く様にもなり、スプレーやマーカーでキャラクター等を壁に描いていました。
渡豪1年半、良く通っていたバーSt Jeromesのトイレにマーカーでキャラクターを描いていて、数日後そこを訪れると自分が描いた物にからいろいろと付け足されていて顔もしらない当時そのバーでバーテンとバーの装飾をしていたMonkeyとコラボレーションを始め。二人ともお互いあったことがないまま1ヶ月ぐらいそんな事を続けたある日、バーでMonkeyと初対面、意気投合、3ヶ月後、人生初の展示会を二人でやり遂げる。それからオーストラリアで活動している、ライターやアーティストの人達にたくさん出会い。野外活動を続けつつ、数々のグループ展に参加、2008年自身初のギャラリーでの個展1000缶展を開催。一年半をかけてほぼ毎日一日3-5本、使用済みのスプレー缶に一つ一つ手書きで絵を描き続け、それからは物を創る事を生活の柱としてしています。
S: TWOONEさんは、版画、インスタレーション、ミューラルなど多種多様な作品を発表していますが、全ての作品を制作するうえで特に大切にしていることはなんですか?
T: まず前提に『今まで見た事が無い物を創りたい』って言う願望が有って。それが故いろいろな方法、素材を使い、その都度その素材や方法に、あった新しいスタイルや、技法、思考法を考えることで、自身中にある表現方法を深め広げて行く事を大切にしています。あとは、失敗を怖がらない事、なるべく直感に従ってたくさん創る事を大切にしています。
S: TWOONEさんの描く作品にはよくスピリチュアルでどこかやさしさを感じさせるキャラクターが登場しますが、あれらのキャラクターはどのようにして生まれたんですか?
また、キャラクターも含め、どのようなものに触発されて、作品が誕生するのか教えてください。
T: 最近になってやっと分かり始めて来たのはどうやら自分の描きたい物、表現したい物の一つが時代に関係なく存在する、人が抱える感情、や観念であり、それを表現するためにある動物を頭とし人間の体を持ったキャラクターをを描いているのでわないかと考える様になりました。動物の頭を使う事により人の頭が使って描いた時にでてしまう個人性や、複雑な感情をそぎ落とし、もっとユニバーサルで、根源的な感情を表現する為に生まれたキャラクターだと思います。
まぁ、とは言ってもこういう考えは描き終わってから考え、辿り着いた答えで、描き始める前や描いているときは、身の回りに有るものすべてに触発されて描いてます。たとえば、友達の言った事、広告の写真、裏道に落ちている粗大ゴミとその周りの色調。映画、小説、たまたま取った写真の質感。ネットで見つけた写真等々本当に何でも。
S: 1000本のスプレー缶を展示したショー(参照)や版画作品のみを展示したショー(参照)などバラエティに富んだ展示会を行っていますが、それには何か理由があるんですか?
T: 自分が展示会を企画するときは毎先にも述べた通り、『今まで見た事が無い物を創りたい』って言う願望もあって、いろいろな方法、素材、見せ方で、未だ試していない事を試してみたいって言うのが理由です。 あとは、個人的に行く前から内容が分かりきっている展示会が好きじゃないんです。 それは展示する側の怠慢だと思うし、何の感情も情熱も伝わらないと思うから。
S: 最近、36m x 3mに亘る圧巻のミューラル(参照)をメルボルンのストリートに完成させましたが、簡単にミューラルの制作工程を教えてください?
T: ミューラルの制作行程は状況によりますが、大きな作品の場合は一様コンポジションや大体のコンセプトをスケッチに落とし込み、それをもとにフリーハンドで壁に下書きをして行きます。もしくはほぼフリースタイルで描く事が多いです。その方が描いてる時の興奮が高いので。
S: TWOONEさんは、作品を制作されている際にやはり自分は日本人のアイデンティティを持っているんだと感じることはありますか?
T: 特に自分でそれを意識する事は無いし、感じる事も無いですが、見てくれた人に自身の作品に日本的な物を感じると言われる事はあります。
S: TWOONEさんの活動拠点であるメルボルンには、多くの傑出したストリートアーティストがおり、様々なストリートアート作品を見てこられたと思いますが、今までで見たもので最も衝撃的だった作品なんですか?
T: 正直今ストリートアートと呼ばれているものよりも、歴史的な絵画などに衝撃を受ける事の方が多いです。 あえてストリートアート/グラフィティーに絞るのなら、中学の時に初めて見たESOWさんの桜木町の壁が一番衝撃的でした。
S: オーストラリア国立美術館で開催されたグループ展"Space Invaders"に招待されたりと、TWOONEさんの作品は海外でも高い評価を得ていますが、日本人ストリートアーティストが世界を舞台に活躍するために最も必要な要素はなんだと思いますか?
T: 実際に世界を旅して、作品を残し自分が存在している事を知ってもらう事。
S: オーストラリアと日本のストリートアートシーンで最も大きく異なる点はなんですか?
T: オーストラリアでも日本でも詳しく語れるほどストリートアートシーンについてよくは知りませんが、壁の話をすると、街の成り立ち、建築形式のためオーストラリアの方が描けて、さらに絵になる壁が日本に比べると圧倒的に多いと思います。 そのためオーストラリアでは壁画文化の認知度が高いし、一般的にも受け入れられている感じが有ります。
S: 今後の活動予定について教えてください?
T: 9月にback wood galleryでの個展、11月には日本への帰国、オーストラリアの他の州での壁の制作等の予定があります。
S: 最後にTWOONEさんの作品を愛するファンへ一言お願いします。
T: これからもおごる事無く日々精進して行くので、見守って行ってください。
ご存じの読者も多いかと思いますが、TWOONEはオーストラリアでソロショーを開催したり、日本、アメリカなどでグループショーに参加したりと世界を舞台に活躍している新進気鋭のアーティストです。
インタビューは、アーティスト活動を始めた切っ掛けやTWOONEの生み出す独特なキャラクターの秘密などたいへん内容の濃いものとなっています!これは見逃せないインタビューだ!!!
StreetArtNews(以下S):
まずは、簡単に自己紹介からお願いします。
TWOONE(以下T):
TWOONE / Hiroyasu Tsuri:1985年、神奈川、横浜生まれ。日本で高校卒業後、渡豪。現在オーストラリアは、メルボルンを拠点に国内外での個展、グループ展、野外活動を行っている。
S: TWOONEというアーティスト名の由来を教えてください。
T: アーティスト名TWOONEは、高校の時に名字であるTSURIをもじりTWORIを描き始めたが、あまり文字の形がしっくり来なかったので最後の2文字RIを取り去りグラフでもよく使われていたし、数字の持つ記号的で、意味をあまり持たないONEを取り付けたのが由来。
S: いつごろからアーティストとして活動を始めたのか教えてください。
また、アーティスト活動をはじめる切っ掛けはなんだったんですか?
T: 幼少の頃からずっと絵を描く事や、がらくたでロボットを創ったりするのが好きだったので、物を創る事は日常的な事でした。中学後半から軽くかじり始めたスケートボードの影響でストリートカルチャーと呼ばれる物全般に興味を持ち始める。渡豪してから良く外に出て描く様にもなり、スプレーやマーカーでキャラクター等を壁に描いていました。
渡豪1年半、良く通っていたバーSt Jeromesのトイレにマーカーでキャラクターを描いていて、数日後そこを訪れると自分が描いた物にからいろいろと付け足されていて顔もしらない当時そのバーでバーテンとバーの装飾をしていたMonkeyとコラボレーションを始め。二人ともお互いあったことがないまま1ヶ月ぐらいそんな事を続けたある日、バーでMonkeyと初対面、意気投合、3ヶ月後、人生初の展示会を二人でやり遂げる。それからオーストラリアで活動している、ライターやアーティストの人達にたくさん出会い。野外活動を続けつつ、数々のグループ展に参加、2008年自身初のギャラリーでの個展1000缶展を開催。一年半をかけてほぼ毎日一日3-5本、使用済みのスプレー缶に一つ一つ手書きで絵を描き続け、それからは物を創る事を生活の柱としてしています。
こちらは、TWOONEがREKAとGhost patrol と手を組み、完成させたコラボミューラル! |
T: まず前提に『今まで見た事が無い物を創りたい』って言う願望が有って。それが故いろいろな方法、素材を使い、その都度その素材や方法に、あった新しいスタイルや、技法、思考法を考えることで、自身中にある表現方法を深め広げて行く事を大切にしています。あとは、失敗を怖がらない事、なるべく直感に従ってたくさん創る事を大切にしています。
S: TWOONEさんの描く作品にはよくスピリチュアルでどこかやさしさを感じさせるキャラクターが登場しますが、あれらのキャラクターはどのようにして生まれたんですか?
また、キャラクターも含め、どのようなものに触発されて、作品が誕生するのか教えてください。
T: 最近になってやっと分かり始めて来たのはどうやら自分の描きたい物、表現したい物の一つが時代に関係なく存在する、人が抱える感情、や観念であり、それを表現するためにある動物を頭とし人間の体を持ったキャラクターをを描いているのでわないかと考える様になりました。動物の頭を使う事により人の頭が使って描いた時にでてしまう個人性や、複雑な感情をそぎ落とし、もっとユニバーサルで、根源的な感情を表現する為に生まれたキャラクターだと思います。
まぁ、とは言ってもこういう考えは描き終わってから考え、辿り着いた答えで、描き始める前や描いているときは、身の回りに有るものすべてに触発されて描いてます。たとえば、友達の言った事、広告の写真、裏道に落ちている粗大ゴミとその周りの色調。映画、小説、たまたま取った写真の質感。ネットで見つけた写真等々本当に何でも。
T: 自分が展示会を企画するときは毎先にも述べた通り、『今まで見た事が無い物を創りたい』って言う願望もあって、いろいろな方法、素材、見せ方で、未だ試していない事を試してみたいって言うのが理由です。 あとは、個人的に行く前から内容が分かりきっている展示会が好きじゃないんです。 それは展示する側の怠慢だと思うし、何の感情も情熱も伝わらないと思うから。
S: 最近、36m x 3mに亘る圧巻のミューラル(参照)をメルボルンのストリートに完成させましたが、簡単にミューラルの制作工程を教えてください?
T: ミューラルの制作行程は状況によりますが、大きな作品の場合は一様コンポジションや大体のコンセプトをスケッチに落とし込み、それをもとにフリーハンドで壁に下書きをして行きます。もしくはほぼフリースタイルで描く事が多いです。その方が描いてる時の興奮が高いので。
T: 特に自分でそれを意識する事は無いし、感じる事も無いですが、見てくれた人に自身の作品に日本的な物を感じると言われる事はあります。
S: TWOONEさんの活動拠点であるメルボルンには、多くの傑出したストリートアーティストがおり、様々なストリートアート作品を見てこられたと思いますが、今までで見たもので最も衝撃的だった作品なんですか?
T: 正直今ストリートアートと呼ばれているものよりも、歴史的な絵画などに衝撃を受ける事の方が多いです。 あえてストリートアート/グラフィティーに絞るのなら、中学の時に初めて見たESOWさんの桜木町の壁が一番衝撃的でした。
T: 実際に世界を旅して、作品を残し自分が存在している事を知ってもらう事。
S: オーストラリアと日本のストリートアートシーンで最も大きく異なる点はなんですか?
T: オーストラリアでも日本でも詳しく語れるほどストリートアートシーンについてよくは知りませんが、壁の話をすると、街の成り立ち、建築形式のためオーストラリアの方が描けて、さらに絵になる壁が日本に比べると圧倒的に多いと思います。 そのためオーストラリアでは壁画文化の認知度が高いし、一般的にも受け入れられている感じが有ります。
T: 9月にback wood galleryでの個展、11月には日本への帰国、オーストラリアの他の州での壁の制作等の予定があります。
S: 最後にTWOONEさんの作品を愛するファンへ一言お願いします。
T: これからもおごる事無く日々精進して行くので、見守って行ってください。
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